○上棟式はどのようなものなのか?
上棟式は「建前」とも呼ばれていますが、建物の柱や梁が組み上がり、
最後の棟木(屋根の最上部分の中央に位置する横柱)を載せたときに
工事の安全と家の災厄が起こらないように願う儀式。
大工さんにとっては家を建てていく工程の中で最大のイベントです。
現在の認識では、上棟祝いと施主と施工達との親睦を図るセレモニー的な要素が
強くなってきています。
○施主が用意するもの
酒 1升
米・塩 1合
水 1合
尾頭付き魚 1尾
野菜・果物(適当に4〜5種類程度できれば季節物)
紙コップ(人数分)
※お供え物については地鎮祭と同じ
○大工さん達へのご祝儀
(相場で棟梁に1万円〜2万円、
その他の人達(助っ人に来た大工や施工さんなど)に3000円〜5000円)
○お茶だし費用
(am10:00とpm3:00の休憩時間に出す、お茶やお茶菓子)
○大工さん達などの昼御飯(折り詰めなど)
○上棟祝いの時の酒やおつまみ
※地鎮祭と明らかに違う所は、上棟の当日参加した職人さん達の人数分だけ
ご祝儀や昼時の折り詰めなどが必要になってしまうことです。
あらかじめ上棟式の数日前までには施工さんに人数を確認しておき、
急な人数の変更にも対応できるように余裕をもって準備しておくことが大切です。
○式をやるかやらないかは施主の自由
地鎮祭同様、上棟式も実施するかは施主の自由。地鎮祭以上に上棟式を行われなくなった
といいます。しかし施工側が注文住宅や地元の工務店でハウスメーカーでない場合は
従来の形式で棟梁が仕切りながら家を建てていくので、たとえ略式でも式は実施した方が良い
といわれています。
簡単に式を済ませる場合は施工さんと、どこまで何をするのか
(例えば昼御飯の折り詰めはださないが上棟祝いは行うとか)
事前に良く打ち合わせをしておく事が肝心です。
○上棟式の流れ
@ 通常は夕方から(最後の棟木が組み終わってから)式が始まる。
A 一番高い所にある棟木に破魔矢を立て、手前にお供え物を供えて棟梁が仕切り、
式が進行する。
B 式が終了すると風習で「賽餅賽銭」といい、施主が屋根から餅や小銭を撒く
地方がありますが、これは省略することが多いです。
(私の場合は餅と小銭の変わりに施工さんと近所の人が好意で用意してくれた
駄菓子や日用雑貨を詰めた小袋を撒きました。)
C 建物の下に簡単な席を設けて施工さん、大工さん、家族や親戚が
一同そろって上棟祝いを開始。棟祝いの進行は棟梁や施工さんが仕切りますが、
基本的には施主が接待をして大工さんや施工さん達がお客様という立場です。
この時、施主は進行を見計らい、職人さん達に1人ずつ労をねぎらい、
ご祝儀袋を渡していきます。最後に棟梁が手締めをして終了します。
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