○基礎について
基礎は大きく分けると独立基礎、布基礎、ベタ基礎、地盤改良基礎、杭基礎
と5つに分かれ良好地盤で通常の一般木造住宅を建てる場合には
布基礎かベタ基礎が主流で採用されています。
独立基礎 家の重量を“点”で支える構造
昔からの日本家屋で採用されてきた基礎。
玉石という自然石を土に置き、その上に建物の柱が立ち、家の重さを
受ける構造。軟弱地盤や地震に弱く現在の建築ではあまり採用されていません。
布基礎 家の重量を“線”で支える基礎
家の外周と部屋の間仕切りに沿って、その真下に鉄筋コンクリート製の
基礎を線状に敷設する構造。
○良好地盤なら、この基礎でも十分に家の重量を支えることができますが
床下部分の地盤面は土が露出している為、土の湿気が上がってきてしまいます。
○独立基礎よりは風通しが悪くなり、土台部分の木材が
腐りやすくなるという欠点があるので換気口が重要なポイントとなります。
○もしも不同沈下(土地の一部分だけが沈下する現象)した場合、
線で重量を支えている為、家が傾いて沈下してしまう恐れがあります。
○縦揺れの地震にはベタ基礎より強いと言われています。
ベタ基礎 家の重量を“面”で支える基礎
建物下全面に板状のコンクリートを敷設し、家の重量を面全体で受ける構造。
○縦横に鉄筋が張り巡らされた鉄筋コンクリートの基礎で家の荷重も面全体で受けているので
分散させる効果があり、不同沈下にも抵抗力があります。
○防湿フィルムを全面に敷くため、土からの湿気を上がりにくい。
○床下一面がコンクリートの為、シロアリ対策にもなります。
○横揺地震に強い。
○コンクリートや杭が布基礎より多く使われる為、コストが高くなってしまいます。
基礎は建物をきちんと支えることが大前提ですが、高温多湿の日本、
床下の湿気から建物を守ることも重要な役割です。
基礎の上にくる土台となる木材は湿気を吸収したり放出したり常に“呼吸”をしています。
その為、床下を完全に密封して乾燥状態にしたり、逆に湿気だらけにしてしまうと
木材は呼吸できなくなってしまい、結果的に本来の木材の耐久性が著しく損なわれてしまいます。
と、言うことは ↓
木材の機能を発揮させる為に床下は適度な湿度と常に新鮮な空気が循環していることが大切。
基礎パッキン工法と従来の換気口の比較
基礎パッキン工法⇒基礎のコンクリートと土台の木材の間に基礎パッキンを入れ、
基礎部分に換気口を設けず、四方から空気を取り入れる工法。
メリット
○基礎パッキンは従来の換気口より換気量が15%前後アップ。
○基礎のコンクリートと土台の木材が密着しない為、コンクリートの中に含まれる水分が
直接木材に吸い込む事が無く、耐久性で向上しました。
○基礎の部分に換気口を設けなくてすむ為、基礎の強度が向上します。
○防鼠材(ぼうそざい)は取り付けてあるか?
基礎パッキンを採用する場合はねずみなどの小動物の進入を防ぐ為に
基礎と土台の間に防鼠材を取り付けることが必要です。
寿命の長い家を建てるにはしっかりとした基礎を作り、
換気対策も十分に考えることが必要です。
○屋根材について
コロニアルが良いのか?それともやはり瓦?
決定的な違い 瓦⇒重い コロニアル⇒軽い
阪神大震災の時に、瓦の重みで家が揺れに支えきれず倒壊したり
落下した瓦で怪我をしたりして問題になり、コロニアルが注目され始めました。
コロニアル
メリット
○素材が軽い為、もし落下したとしても人が大怪我することはありません。
○色や形状などの色々なバリエーションがあり、住む人の好みが反映できます。
デメリット
○塗装の劣化が意外と早く、色があせるだけではなく、雨漏りの原因となります。
○状態にもよりますが、10年くらいで塗り替えが必要な状況になります。
瓦
メリット
○ストレート瓦など一部の瓦は塗り替えが必要な場合がありますが
基本的には塗り替えの必要は無い。
○補修が一枚から出来てメンテナンスもほとんど必要ない。
デメリット
○重い素材の為、建物に負担がかかり、地震には弱いといわれています。
瓦もコロニアルも一長一短ですが、専門家も「耐震性の面ではコロニアルのほうが良い。」とか
「メンテナンスや耐久面で瓦のほうが良い」と意見も分かれているのが現状です。
結果的に家の外観のイメージに合うか合わないかや施主の考え方で、屋根材は
判断していくしかないと思います。
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