外壁材の種類と特徴


〇外壁材の役割と必要条件

  1. 寒さ・暑さから暮らしを守る
    断熱性に優れているか?

  2. 風や紫外線などの厳しい自然環境にも長く耐えられるもの。
    耐久性に優れているか?

  3. 騒音を遮断する
    遮音性に優れているか?

  4. 人目につく為、家の印象を左右する。
    デザイン性(住人の個性が最も現れる部分)

  5. 維持管理がしやすいもの
    メンテナンス性に優れているか?


〇外壁材の種類と特徴

モルタル壁

セメントと砂を混ぜてから水で練ったもの。最近は下地材(構造用合板)の上に

アスファルトを重ねてから金網をはり、その上にモルタルを塗った3層になる壁が主流です。

特徴

〇仕上げは樹脂系の素材を吹き付けたり、コテやローラーなどで特殊な模様をつけたり、

  表情豊かな外壁を作れることが魅力。(リシン吹きつけ、ジョリパットなど)

〇耐久性に優れ、防火性能を確保する為にかなり便利な素材。

〇年月の経過と共に“クラック”と呼ばれる亀裂が生じる。これを放置しておくと亀裂から水分が

  入り、壁の内部を腐らせてしまうので塗り替えやコーキングなどの定期的なメンテナンスが必要。


サイディング壁

「パネル壁材」と呼ばれる外壁の仕上げ用の板材で主にボード系(窯業系)サイデリィグや

金属系サイディングなどがあります。メーカーにより様々な工夫や工法があり

新しい素材や模様が次々と開発、及び販売されています。比較的安価でデザインが豊富である為、

木造住宅において近年多く見られる素材です。

特徴

金属系サイディング

アルミニウム合金、カラー鉄板が主な素材で断熱材が中に入った構造。

〇耐久性が高く、軽量である為、既存壁の改修に威力を発揮。

〇風害に強くコストが安い。

〇錆の発生(アルミニウムは錆びにくい)・傷がつきやすい

  熱を伝えやすい、熱による変形、遮音性が低いなどの弱点がありますが耐久性の高い、

  フッ素樹脂を焼付けて塗装した製品など、対策済みの商品も最近は数多くあります。

ボード系(窯業系)サイディング

現在ボード系サイディングが一番多く採用されています。

基材にセメントを用いて高温・高圧の釜(オートクレーブ)で成型した素材。

〇硬質で密度が高い為、耐水・耐火・耐久性に優れています。

〇グレードが高いものは遮音性や断熱性にも優れています。

〇技術の向上により工事期間の短縮・工事費軽減ができます。

〇デザインが豊富な為、モルタル調やタイル調などと好みの外観ができます。

〇サイディングの継ぎ目やサッシの周りにはのシーリング材という素材で

  防水されている為、これがはがれたり、破れると吸水の原因となります。

〇サイディングの表面塗装は年月の経過と共に塗装幕の劣化が発生してしまい

  色あせたり、吸水の原因となってしまいます。

吸水が始まってしまうと

  •  部分的に穴が開いたりひび割れや反りが生じてしまいます。

  •  一番弱い釘を打った部分が割れてしまう危険性があります。

シーリング

   サイディングボードはボードとボードの間に継ぎ目が発生してしまうので

   シーリング材というゴム状の素材(幅1cm程度)をこの継ぎ目に埋め込み補強をします。


タイル壁

タイルは耐用年数が長い仕上げ材として外壁や床、内壁などに古くから使われています。

素材は吸水の少ない磁器質セッ器質のものが多く使われていますがタイルは高価で

施工に手間がかかる為建物の部分的に貼られたりしていましたがタイル工法の進歩により、

ハウスメーカーなどがタイル造りの家を近年、採用されることも多くなってきました。

※住宅の外壁素材としては磁器質タイルが最適です。

  石灰を素材に使用し、高温で焼いたタイルで硬質で金属音の音がします。

特徴

〇タイル壁は高級感と重厚な印象を与えます。

〇耐久性・耐水性・耐侯性が抜群に優れています。

〇壁を高圧洗浄などで簡単に洗うことができ、メンテナンスが容易。

〇コストが高い。

〇タイルの目地はコーキングが必要。

〇年月の経過と共に劣化が始まるので、割れ、はがれが発生すると

  雨水が壁内部に浸透して下地材の木材を腐らせてしまいます。

〇割れ、はがれを放置しておくとタイルが剥落して、下にいた人間に

  損傷を与えてしまう恐れもあるので早期発見、定期的なメンテナンス、補修が必要です。

コーキング  

  現在ではコーキングとシーリングは同じ意味として捕らえています。

  建物の防水性・気密性の確保を目的とする防水材料。

  接着性・粘着性のある材料で、小さな間げきに充填材を詰めることをいいます。

  窓回り、コンクリート板の接合部、防水層の周辺などに使用されます。


ALC外壁(エア・ライト・コンクリート)

パネル壁材の一種で軽量気泡コンクリートのことです。

素材の見た目は軽石のように見えて中身はスポンジ状の軽量なコンクリートです。

主に鉄筋造りやRC造りの屋根や外壁に使われています。

特徴

〇軽量で遮音性・保温性・耐火性に非常に優秀な素材です。

〇表面は“吹きつけ”で仕上げられており、加工が簡単。

〇色、デザインが豊富。

〇耐久性は50年ほど保たれると言われている。

〇衝撃に弱い。

〇耐水性が乏しい為、外壁に使用する場合は防水性のある塗料や仕上材が必要。

〇ジョイント部分はサイディング同様、シーリング材で防水されているので

  劣化をすると吸水の原因となります。


セラミック外壁

比較的新しい素材で、昔の土壁(呼吸する壁)を手本に作られた

焼き物同様のガラス質を表面とした壁材です。

特徴

〇呼吸をするので湿度をコントロールすることができ、結露やカビを未然に防ぐことができます。

〇耐熱性・耐水性・防火性に非常に優秀な素材。

〇汚れがつきにくく、年月が経過しても劣化や色あせがないのでメンテナンスがほとんど不要。

〇コストが非常に高い。


木製板ばり壁

下見張り→板を横にして一部分を重ねながら張っていく工法。

竪羽目張り→板を縦にして板面が平らになるように張っていく工法

などがあります。素材はひのき・ひば・松・杉・ラワンなどが使われます。

しかし最近では防火上の法的規制の問題があるのと施工性がよく安価なサイディングの出現で

あまり使用されなくなってきましたが別荘建築などの一部は現在も使用されています。

特徴

〇暖かみのある肌触りは根強い人気がある。

〇燃えてしまう。(地域によっては外壁材として使用不可)

〇年月の経過と共に反りや割れたりしてしまう。

〇板の重ね部分が不十分だと継ぎ目から雨水が吹き込む。

〇定期的な塗装が必要。

〇塗り替えに手間がかかりますが、防腐剤や塗装のメンテナンスを日頃きちんとしておくと

 案外長持ちはする。


モデルルームを見学したり、住宅地を実際に見て周り、自分が気に入った外壁を見つけると

良いと思います。予算の都合や好みにも左右されるとは思いますがくれぐれも小さな

サンプルやカタログだけで決めないようにしたいものです。

壁紙同様、仕上がった外観がイメージと全く違ってしまうかもしれません。


このチェックポイントは素人が独学で書き記したものなので誤った点や誤解されやすい表現などが
ありましたら
掲示板に書き込みをお願いします。ご指摘がありましたら随時直していきたいと思っています。




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